伝えよう減災・絆 帰ってきた音楽喫茶


伝えよう減災・絆 帰ってきた音楽喫茶 (2015.2.1)

2015年2月1日午後,リバティールーム・カーナ(神戸市須磨区寺田町1-2-1)を会場にお借りして,元気村・移動サービスの主催で,伝えよう減災・絆 帰ってきた音楽喫茶が行なわれた。

このイベントは,2012年1月14日に行われた1.17を忘れない〜カーナ写真展…1日だけのJAZZ喫茶,2013年3月3日の帰ってきた一日だけのJAZZ喫茶,2014年3月2日の1.17をわすれない 帰ってきた1日だけの音楽喫茶が好評を得て,恒例行事として定着しつつあるなか「帰ってきた」もので,引き続いての開催となった。

阪神淡路大震災20年となった今2015年をひとつの節目に,アンコール企画として,また,一連の企画の最後を飾るグランド・フィナーレとして,さらに豪華メンバーの出演を得て,よりいっそう,音楽をじっくり,たっぷり聴いてもらおうとの趣向となった。

例年より早くから,スタッフや出演者が会場の設営やリハーサルなどを始めつつあった中,午後1時の開場時刻以前から来場者が集まり始め,1時半の開始時には,これまでの一連のイベントにお越しくださった方,毎回楽しみにしてくださった方なども多く,ほぼ満員になり,延べ78名の来場を得る盛況となった。


開演前のひととき

開演前のひととき,阪神淡路大震災20年の節目にあたり,震災当時の報道映像や,会場にリバティールーム・カーナを提供してくださっている岡本美治さんが,震災の教訓として今日まで続けている,公衆電話維持の取り組みを紹介するニュース番組を,ご覧いただいた。

携帯電話も普及していなかった当時,家庭の電話も通じなくなった時,人々が駆け込んだ路上の公衆電話。被災者が,自分が生きていることを伝える唯一の手段だったところも。

周囲が真っ暗になる中,公衆電話の灯りは貴重で,防犯の役目もあるという。存置に必要な通話料を確保するため,敢えて利用する。地元の小学校へ赴いて,公衆電話の使い方を教えることも。

第1部


デュオたんと:森下知子・大島忠則

今日ここでこうして聴けることに感謝でいっぱいです,と,岡本さんのあいさつにつづいて,減災への取り組みの意義とプログラムを紹介する,アカペラグループのリーダー,菅野さんの司会で,いよいよ開演。

まずは,昨年に続いて,夫婦デュオ「デュオたんと」の2人。

森下知子  サックス・オカリナ
大阪音楽大学音楽学部器楽科卒業。サクソフォンを前田昌宏氏に師事。和歌山音楽コンクールにて1位を受賞。2005年より阪神大震災復興祈念コンサートにおいて数度に渡り単独公演を行う。関西の主要オーケストラの客演、アンサンブル、ソリストとして演奏活動中。オカリナ演奏家としては神戸オカリナフェスティバルにゲストとして招かれ演奏する。トゥジュール・サクソフォンクァルテット、吹奏楽団ブラスパラダイス大阪に所属。

大島忠則  ピアノ・編曲
大阪音楽大学音楽学部作曲学科作曲専攻卒業。作曲を故・前田行央氏、田中邦彦氏に師事。サクソフォン四重奏などの室内楽の作・編曲を数多く手がける他、DTM作品も多数作曲。中でもサクソフォン四重奏編曲作品は、今までに全国の700を超えるプロ・アマの団体によって広く演奏されているトゥジュール・サクソフォン クァルテットとの「サックスでリラックス」シリーズにおいては編曲・ピアノ演奏・プロデュースを手がけ、その温かみのある音楽とパフォーマンスは多くの観客を魅了する。

昨年とはかなり違ったレパートリー&アレンジを聴かせてくれた。

まずは,オカリナのやさしい響きで,もともとは二胡のための曲だった「古都」で。続いて,サックスに持ち替えて,NHK朝ドラから「愛の唄」,若い方向けに「アナと雪の女王」から「Let it go〜ありのままに〜」。再びオカリナに持ち替え,対象年代を上げて,美空ひばりの「津軽のふるさと」。

  1. 古都 oca
  2. 麦の唄 sax
  3. Let it go〜ありのままに〜 sax
  4. 津軽のふるさと oca
  5. そして神戸 sax

阪神淡路大震災の年から20年続けてきた,今年5月で最終回になる,阪神大震災復興祈念コンサートには,デュオたんと,また森下知子ソロで,公演をしてきたが,そこでいつも演奏しているのが「そして神戸」。しめはいっそう心にしみいった。

第1.5部


アカペラ・グループBellimbusto (ベリムバスト)

企画をリードして,会場を盛り上げてくれているアカペラ・グループが,Bellimbusto (ベリムバスト)として,リフレッシュ・スタート。

冒頭に続いて,震災当時や,震災20年の追悼行事の映像を上映。改めて震災について知ったという,アカペラグループが登場。新しいグループ名は,イタリア語で「粋な男」という意味で,震災当時はまだ子どもながら,大きな揺れや,家具が倒れてこないよう必死で支えた体験を記憶しているというメンバーも。

  1. 見上げてごらん夜の星を
  2. I LOVE YOU
  3. 川の流れのように

まずは,メンバーが生まれる前の曲,坂本九の「見上げてごらん夜の星を」。続いては,グッと新しく,尾崎豊の名曲「I LOVE YOU 」。

4年前,東日本大震災の被災地に赴いて以来,いっときの熱だけでなく,続けていくことの大切さを感じたと語り,最後は,美空ひばりの「川の流れのように」。


じゃんけん大会

1月17日に合わせて神戸に視察にきた都消防総監から差し入れにいただいたお菓子のお礼に添える記念撮影。ありがとうございました。


差し入れのお菓子のお礼に一同で/じゃんけん大会の豪華景品とともに

休憩を挟んで,好評のじゃんけん大会。健康機器などの豪華景品とスタッフの参加でパワーアップ。副賞は記念撮影(?)。


梅谷陽子

コーヒータイム。あの日のぬくもりを思い出して。


さとパパ

ここで,今回新たに加わってくれた,梅谷陽子&さとパパが登場。

梅谷陽子  シンガーソングライター
3人の子育てをしながら、関西を中心に、ピアノ弾き語りでライブ活動をしている、ママさんシンガーソングライター。0歳から100歳以上のかたを対象にした昔のにぎわいコンサート(加古川)などのイベントに出演するほか、オリジナル曲に、ご当地B級グルメ・高砂にくてんのテーマソング、山陽電車を舞台にした「高砂駅」など。ラジオ関西FMみっきぃなどでパーソナリティも。

さとパパ  バイオリン
幼少から習っているバイオリンに、70年代のフォーク(かぐや姫「神田川」)とオフコース(中学高校の先輩)が、音楽の1つの転機となり、今に至る。バイオリン演奏で、いくつものユニット、バンド、サポート、イベントライブ活動を行っている。

梅谷陽子は,震災のときは高校2年生で,神戸市内に通学していた。卒業を控えた1級上の高3生には,様々な支援や特例措置があったが,自分たちには適用されず,就職や進学などで,いろいろな夢を諦めなければならなかった世代で,なかなか前向きになれず,ようやく今になって,ありがたいと思えるようになったという。

震災で亡くなった友人や,喪失感からいまだに立ち直れない友人もいて,今までこうした震災復興イベントに出て歌う気持ちになれなかったなかから,ようやっと踏み出そうとしている思いなどを,語ってくれた。

最初は,縁をテーマにした,中島みゆきの「糸」。途中からは来場者と一緒に。

バイオリンでサポートしてくれてた,さとパパは,震災翌年に宝塚市に引っ越してきたら,家の裏の公園に仮設住宅が建ち並んでいて,それが震災との関わりの初めで,お子さんの学校関係では,さまざまな面で震災との関わるが強く,親としても,その中に入っていきにくかっだという。

続いて,長く活躍している大津美子の「ここに幸あり」。はじめはソロで,途中からは会場とともに。

「ゆめ恋missing」。切ないラブソングながら,ラジオのパーソナリティになる夢を叶え,幸せをいっぱいもってきてくれたという,オリジナル曲で,さとパパのバイオリン伴奏の特別バージョンで。

最後は,自分の子どものためにつくった,ママ目線のオリジナル「世界で一番幸せだと感じたこと」。生きるのがしんどいと思ったとき,生まれてきたということだけで,周りの人をすごく幸せに気持ちにすることができるという,メッセージを込めて。

もりだくさんのプログラムが加わった。

  1. ここに幸あり piano solo, 他3曲はw/violin
  2. ゆめ恋missing
  3. 世界で一番幸せだと感じたこと

第2部


デュオたんと:森下知子・大島忠則

第1部に続いて,「デュオたんと」の2人。

リクエスト曲の「愛と死のロンド」をサックスで。宝塚歌劇団でもおなじみのミュージカルから。続いて,超絶系オカリナ演奏で「天国と地獄」。

皆さんの懐かしい,旧きよき想い出がよみがえることを願って,大島忠則のアレンジのもと,森下知子が,サックスとオカリナをマルチに持ち替えてのメドレー。さらに続いて「青葉城恋唄」。これもまたサックスで,しみじみと,また力強く。

  1. 「エリザベート」より愛と死のロンド sax
  2. 天国と地獄 oca
  3. 懐かしの音楽玉手箱 sax multi and oca
    ・贈る言葉
    ・想い出がいっぱい
    ・春よ来い
    ・春一番
    ・春なのに
    ・夢の中へ
    ・ルビーの指輪
    ・どうにも止まらない
    ・黄色いサクランボ
    ・サボテンの花
    ・三百六十五歩のマーチ
    ・Y.M.C.A
    ・みずいろの雨
    ・やっぱ好きやねん
  4. 青葉城恋唄 sax
  5. ザ・ローズ sax and oca
  6. しあわせ運べるように

アンコールは、お二人がとりわけ大切にしているという「ザ・ローズ」を,オカリナ・サックスを持ち替えて。今年も最後に震災復興ソング「しあわせ運べるように」を,全出演者勢揃いのもと,みんなで歌った。


みんなで「しあわせ運べるように」を歌う

来場された多くの皆さんに,演奏を楽しんで,ともに歌って,いただけたのはもちろん,出演者・スタッフ一人一人が,それぞれに,改めて,震災とこれまでについてふり返り,たいへんなときにももっとすすんで笑顔でいようと思ったことを思い出したり,感謝のこころで前向きに進むステップにしたりする機会となったことで,阪神淡路大震災20年を経た中で実現した企画として,有意義なものとなった。

Special Thanks


出演者&スタッフ一同

リバティールーム・カーナは,阪神淡路大震災で周囲一帯が全壊・全焼したなか,パラソルひとつで始めたおふるまいのコーヒーで,被災された住民の方々,さらには各地からの支援者を励まし,この地域で,いち早く,営業再開を果たした。

その際「CARNA」のロゴをデザインしたのは日比野克彦だ。

周囲一帯の区画整理事業のため,仮設店舗から,本店舗での移転・再開は遅くなったものの,11年目を迎えている。

地域の人々が集まり交流を続ける場所を提供しようと,現在も月1回のペースでお茶会が開かれており,4回にわたって行った一連のイベントも,その一環としている。

昨2014(平成26)年,こうした岡本さんの長年の貢献が,2つの表彰に。秋,民生委員としての永年精励にたいし神戸市長より感謝状が贈られたのに先だって,春には,多年職務精励にたいして,黄綬褒章を受けた。

これは,公衆電話受託者として,公衆電話の維持に貢献してきたことによるものだ。阪神淡路大震災で,いつでも誰でも利用できる通信・連絡手段の必要性と重要性を痛感したことから,仮設店舗のときから店の前に公衆電話を設置している。携帯電話の普及で近年激減している公衆電話だが,いつでもつながれる,つながっているという,安心感は何ものにも代え難い。

1.17ひょうご安全の日 推進事業助成制度を受けて,阪神淡路20年事業登録事業として開催した。

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速報版:伝えよう減災・絆 帰ってきた音楽喫茶 Harayuan's Blog  Album イベントページ

本レポートがたいへん遅くなりましたことを,お詫びいたします。

兵庫安全の日 1.17は忘れない

 (2015.5.30)

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